ミニワゴンの製作(2025年6月)

ミニワゴンの製作(2025年6月)

手元に小物を置く場所を作らねば

デスクワークスペースの改造に伴い、今までデスク右側に設置していた収納棚がなくなってしまう。物の出し入れが少々やりにくい配置にはなっていたのだが、椅子に座った状態で小物の出し入れができる便利さはあった。この利便性を継続させるために、デスク下に格納できるミニワゴンを製作することにした。

今回のワークスペース工事前の様子。デスク右側に設置してある棚は、今回の構成変更で無くなってしまう。デスクサイドと重なっているため大型のものを出し入れするには不便だったが、白線枠内の位置に小物を収納するには便利だった。この収納棚の一部を代替できるようなワゴンを製作した。

設計

自分の用途に合うように、以下の点を考慮した設計を行った。

  • 既存の木製の収納ボックス(200*200mm)を引き出し代わりに活用したいので、ワゴンの奥行きは200mm前後とする
  • 棚板の高さ調節は盛り込みたい
  • デスク下に完全に隠れるサイズにするか迷ったが、少しはみ出すサイズにすればコーヒーカップ置き場にもできそう。
  • コンパクトなサイズになるため、側板や背板の厚みでスペースを無駄にしないような材料の選定
  • 高さは机下ギリギリぐらい
  • 自宅に余っている木材やキャスターを有効活用

そして完成した設計図。有孔ボードの穴+メタルダボの構成により棚板の位置調整機能を実現できそうだと考えていたため、初期段階から有孔ボードを使った設計で進めた。製作中に少し変更した部分はあるのだが、ほぼこれをベースに組み上げた。

赤枠内がワゴン部分。デスクシェルフの設計図に追加する形で、ワゴンのサイズや構造を確定させていった。

製作

複雑な組付けも避けた設計にしたため、それほど時間をかけずに完成させることができた。材料を購入するためホームセンター2か所を巡ったことがちょっと面倒だったぐらい。ホームセンターによって販売されているパイン集成材の厚さが異なるので、一か所でまとめて購入できないのがつらい。

910*600mmの有孔カラーボード(ホワイト)から、側板、背板をカットする。側板は同じものが2枚必要なため、大まかにカットした後、図のようにメタルダボで穴の位置合わせを行い、同じサイズ、同じ穴位置となる側板を2枚準備する。
底板。余っている厚さ20mmのゴム集成材をカットして利用。縦引きは毎度気を遣う。鬼目ナットを埋め込んでおき、完成後にキャスターを取り付ける。
天板側。矢印部分のようにワゴンを引き出すときに手をひっかける溝をトリマーで加工した。ちょっと幅広すぎたか。この板も余っている板を活用した。
天板と底板には、有孔ボードをはめ込むための溝を掘っているのだが、上下の四隅部分が1か所欠けてしまった。修正できなくはないが利用中にポロっと外れる可能性もあるため、あえて四隅に切込みを入れ埋木で装飾した(白丸部分)。側板を凸型のような形ではめ込むようにすれば、隅っこが欠けることはなかったかもとちょっと残念。
側板と背板は木工用ボンドで接着した(矢印のライン)。天板・底板とも木工用ボンドで接着。ワゴン本体の剛性は確保できてそうだが、もうこれで分解はできない。
本体が完成した後、キャスターを取り付ける。
背面側。ホワイトの有孔ボードは両面がホワイトではないため、ホワイトの面をどちらにするか悩んだ。背面側は見えない使い方となるため、ホワイトの面がフロント側(収納する側)になるような構造とした。
棚板がずれないように、メタルダボと嚙合わせる半円状の穴を加工する。棚板を2枚重ね合わせ、ダボのサイズに合ったドリルビットで穴をあける。

塗装は、オスモカラーの在庫がなくなってしまったのだが、こちらも自宅に残っていたワトコオイルを利用した。

完成

棚板を設置し、引き出し代わりのボックスを収納して完成。有孔ボードの穴を活用して、ヘッドフォンフックも取り付けた。有孔ボードの穴に合わせて25mmピッチで棚板の位置を調整できるので柔軟な使い方ができそう。メタルダボが側板から少し飛び出してしまうが、それほど気にすることなく利用できそうだ。我ながらいいアイデアだ。

矢印のボックスが引き出し代わりとなる。下段は既製品のサイズのまま利用。上段は、分解してサイズを200*200mmに修正して再利用。読書途中の書籍などもこのワゴンに一時的に収納することができる。
電動昇降デスクの脚部とキャスターが干渉しないようにしたため、この位置までデスク下に格納できる。飛び出している部分(写真の青枠の位置)をコーヒーカップ置き場として利用できる。

製作費用

今回もデスクシェルフと同様、さほどコストをかけずに作ったつもりなのだが、いくらかかっていたのか。ネジ、鬼目ナットなどの流用品(もしくは追加購入品)は消耗材扱いとして含めていない。

材料用途数量価格(円)購入方法コメント
パイン集成材棚板22,596コーナン910*200*12mm
2枚合計の価格
カラー有孔ボードワゴン本体12,395ホームズ910*600*5.5mm
ホワイト
合計4,991

なんと、構造材で新規に購入したのはこの2点のみ。最近、木材自体の価格が高くなっているため、今回のような質感のものをこれ以上の低コストで製作するのは難しいかもしれない。ダボやキャスター、鬼目ナットなど余剰品をうまく活用しながら、自分の用途、利用場所にぴったりマッチするワゴンを製作することができた。

わずかなスペースではあるものの、うまく使い切れていない感じもするため、もう一段分ぐらいボックスを設置してもよいかなと思っている。

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