ままごと冷蔵庫、今までありがとう
デスクシェルフとセットで設計を進めていた大型のシェルフがようやく完成した。デスクシェルフと同様、5月連休中には完成させる予定だったのだが、そうは簡単には進まず5月末になってようやく完成。デスクシェルフがほぼ形になってからこのシェルフの製作を始めたのだが、デスクシェルフが途中でマイナーチェンジを繰り返しているうちに、先に追い越して完成となった。


設計
寝室の西側一面をワークスペースとして利用してるのだが、この一面を最大限活用するために設計にあたっては以下の点を考慮した。
- エアコン横のスペースも対象に、床から天井まで目いっぱい使って収納スペースを確保する
- 動かすことができないエアコンや窓、北側天井部分の張り出し部分など位置関係正確に把握して、干渉しないような設計する(この場所でのみ利用することを織り込む)
- その他の場所では利用しないとはいえ、壁や天井にボルト、ネジ等で固定するところまではやりたくないので、そこまで対処しなくても安定するような構造とする
- シェルフを設置したことにより、圧迫感をあまり感じないような構造とする
- 引き出しは、余っている木材も有効活用して、できる限り低コストで製作する
4月に設計を始めたのだが、5月の連休に作業できるようにするためには、4月中旬にはネット注文を入れないと部材が5月連休に間に合わない。いつものようにのんびり設計する時間的余裕がなかったことも設計完成を早めた要因だったりする。4月13日には注文を済ませることができ、4月23日に配送完了。5月連休に間に合った。
ただ、部材を発注した後になって、プリンタを設置できるぐらいの奥行きがあるといいんじゃないかとか、それに伴って引き出しも大型化(奥行き拡大)できるよね、等の設計変更を行いたくなってしまう。幸いなことにゴム集成材が余っており、それを縦引きカットすれば、天板拡張、側板の下側部分拡大ができそうだ。引き出しも残りの部材で何とかなりそう。最終的に、以下のような設計となった。

シェルフ本体は一枚の板を使わずに幅80mmや60mmの板を張り合わせることで、側板に空間を作り圧迫感を減らしている。これは実際に作ってみると効果的で、側板の隙間から向こう側が見えるだけで、重たい感じにはならないので過去にもこのデザイン・工法でシェルフを製作している。
製作 - シェルフ本体
それでは製作開始。シェルフ本体は5月連休中にギリギリ完成できたのだが、棚板や引き出しの加工は翌週以降の週末を使って作業した。設置まで含めてすべての作業が終わったのは5月後半になってからだ。



少し余談になるかもだが、家の壁はぴったり90度になっていないことがある。工業製品とは違って現場で手作業で作るため、1000mmにつき3mm以内程度の傾斜であれば許容となっているようだ。すなわち、床面から1メートル上の壁側のある点が、垂直方向から3mmずれている分には問題ないとされる。実際にシェルフの側板ができた後に、設置場所の壁に寄せてみると、上部のほうは数mmの隙間があった。「この場所でしか使わない」としているので、壁にぴったり寄り添うようにシェルフの下面を少しだけ斜めにカットした。









写真にはないが、北側傾斜天井部分に取り付ける部材の加工も済ませて、一通りシェルフの側板部分が完成した。
製作 - 棚板
次に棚板の加工を行う。予備の材料がないため、失敗が許されない作業が続く。






製作 - 引き出しユニット
基本的には設計書通りにカット・組み立てていくのだが、板のゆがみやカット時のわずかなずれを吸収できるよう、取り付ける棚板も使いながら現物調整で作っていく。







組み立て、完成へ
それぞれの部品製作が完了したため、実際に設置場所へ運んで組み立てる。最上段に位置する2枚の棚板は右側の側板が床に届かない設計となっているため、水平器を使いながら棚板が水平になるように位置合わせを行う。











製作費用
最後に今回の製作費用をまとめてみた。棚板はコストをかけないようにホームセンターで販売されているパイン材を利用し、引き出し部分は自宅に保管していた木材を活用するなどコスト削減の努力はしてみたものの、トータルでいくらかかったのか。鬼目ナット、ジョイントコネクタ、サンドペーパーなどは消耗品扱いとして集計の対象外にしている。
材料 | 用途 | 数量 | 価格(円) | 購入方法 | コメント |
---|---|---|---|---|---|
ゴム集成材 | シェルフ側板 | 1式 | 17,330 | 通販(マルトクショップ) | 厚さ20mmのゴム集成材一式。送料4,400円含む。 |
パイン集成材 | 棚板 | 1式 | 4,774 | ホームズ | 可動の棚板3枚分 |
パイン集成材 | 棚板 | 1式 | 3,476 | ホームズ | 固定の棚板2枚分 |
パイン集成材 | 棚板 | 1 | 657 | コーナン | 可動棚として、最上段の小さい棚板 |
MDFボード | 引き出し底板 | 1 | 437 | ホームズ | |
スライドレール | 引き出し | 1 | 900 | amazon.co.jp | 3段引きフルオープン。左右セット |
合計 | 27,574 |
毎度同じことの繰り返しなのだが、不思議と部材を購入したり製作している途中では「コストかけないようにするぞ」って努力はしていて、「今回は、さほどコストかかっていないのでは?」って思うのだが、製作後に集計してみると想定以上にコストがかかっていたりする。今回も同様で、余っている材料も活用したのだが3万円近い出費になってしまった。2メートル以上の材料を通販で購入したため送料が高かったというのもある。
実際に仕上がったシェルフは雰囲気も良くて書籍やぬいぐるみ、模型など様々なものを収納したり飾ったりできるようになったので満足感はあるのだが、やはり最近の木材価格の高騰を感じてしまう。データで比較していないので正確なことは言えないのだが、体感的に以前の倍ぐらいになっている気がする。ホームセンターで販売されているパイン材なんかがいい例で以前は今の半額ぐらいの値段だったような気がする。
まあ、今回もいろいろと思うところはありますが、致命的な作業ミスもなく意外と段取りよく完成できたのはよかった。しかも、こんな変則的な形のシェルフは販売されていないし。ぬいぐるみたちも喜んでいるかな!