机上ラック(2008年4月)

机上ラック(2008年4月)

ミニコンポを邪魔にならないように設置したい。

 パソコン用のデスク(ダイニングデスクを活用)を置いている部屋は4.5畳ほどの狭い部屋のため棚やラックなどを設置するようなスペースがもともと乏しい。以前はデスクトップVAIOを設置していた小さい机の下にミニコンポを置いていたが、その小さい机も別の部屋へ移動させてしまったため、せっかくのONKYOのミニコンポを設置する場所がなくなってしまった。
 このミニコンポにはPCの音声出力端子も接続していたため、できれば今後もPCの近くに設置しておきたい。とはいいつつも置く場所がない。ということで、机の上に設置してみてはどうだろうかと思い、設計を行ってみた。スピーカーの位置と人間との位置関係はあまり理想的とはいえないが、なんとか机上でもイケそうな感じだ。

机上ラックの設計

ミニコンポ+19インチ液晶モニタの設置を想定

 最大の目的はミニコンポをきれいに設置するであるが、スピーカの間にスペースができてしまう。このスペースを計算したところ、現在未使用となっている19インチ液晶モニタがうまい具合に入ることがわかった。この液晶モニタはTVチューナ(残念ながら地デジではない)を内蔵しているため、テレビとしても利用できる。ということで、最終的にはミニコンポ+液晶モニタを設置できるように設計を行っている。
 ミニコンポはノートパソコンを利用しても邪魔にならないように、且つ、CDトレイのオープン/クローズが不便なくできるようにしなければならない。最終的には机の長い方と平行にミニコンポのレシーバ(本体)を設置するような設計とした。図ではミニコンポがすべて隠れるように(キズなどがつかないようにするため)、L字型の机上ラックとなっていることがわかると思う。

使用した材料

 材料といっても今回利用したのは、板1枚と、仕上げ用のニスのみだ。

  • ラジアタパイン集成材(400*1200*14mm) : ドイトで購入 1980円
  • 水性ニス(チーク) : ホームズで購入 970円
  • 接合用のダボや、木工用ボンド : ストックから利用

 あらかじめパイン集成材はホームセンタにて、780mm長さと130mm長さ*3枚にカットしてもらっておく。ちなみに、ドイトでは最初の5カットまでは無料である!(2008年3月現在)

加工から組み立てまで

 机上ラックの上面にあたる板をL字型としたが、コーナーにRを付けたい。たが、R加工をできるような工具を持っていない。そこで、35mmフォスナービット(座ぐりカッター)で穴をあけ、この穴の部分がRを形成するように板をカットすることにした。

L字型の板を作製するために穴を開ける。この板が上面を形成するため、見栄え上、重要な板となる

 この穴を取り囲む正方形の4分の1が残るようなイメージで板をカットしていく。ここで活躍するのがソーガイドである。写真のように鋸を垂直に保つことができ、電動工具を使わなくてもある程度の精度で垂直を維持したままカットすることができる。短い方は比較的簡単にカットできるのだが、長いほうのカットが大変だ。ソーガイドを小まめに位置変更を行いつつ、鋸の動きが少しきつくなってくるため、少しずつ切り進めていく感じだ。

ソーガイドを利用して可能な限り直角にカットする

 上面となる板をカットした後、角も同様にRが出るようにカット&研磨加工を行う。本当であればトリマーでR加工するのだろうが、未だトリマーを持っていないため、鋸を使って45度の角度でとりあえずカットを行い、あとはサンドペーパーを使って何度も研磨を行うという方法で、Rを出している。

カット後とコーナーのR加工

 側板(上面の板を支える)は下の写真のようにL字型にしている。これは後ろ側をすべてカバーするような側板構成にはなっていないため、両サイドをL字型にして強度を少しでも上げるためだ。今回、見栄えを考慮して木ネジを利用しないことにしているため、ダボと木工用ボンドのみでの固定としている。なお中央部は可動できるのT字型の支えを作成している。同様に上面の板もダボで固定するためダボ穴をあけておく。ダボのサイズは8mmを利用した。また、スピーカーコードやモニタの電源ケーブルを通すための穴(半分の円)を18mmフォスナービットを使って加工した。

側板の組み立てと、天板の加工

 ダボ+木工用ボンドにて組み立てが完了したら、クランプ・ハタ金などを利用してしばらくの間固定する。クランプを利用するときは、作品を傷めないためにもあて木を利用する。数時間、この状態で放置しておき、完全に固定できた状態になったら、400番程度のサンドペーパーを使って研磨する。これで組み立ての最終工程が完了する。

組み立て後、クランプやハタ金を利用してしばらくの間固定する

ニスを塗って完成

 これまでは水性ペンキを多用してきたが、今回はラジアタパインの木目をそのまま生かそうと思い、ペンキを使用しないことにした。かといって透明ニスだと机との色合いが違いすぎるため、カラーニス(チーク)を利用した。ホームセンタでニスの色を見た時はこの色(チーク)が最も机の色に近く見えたのだが、実際にこのニスを塗ってみるとかなり色が濃いことがわかった。でも、これはこれでとてもいい色だと思っている。

ニスを塗って完成。中央は左側の短い方を裏から見たときの写真

 一度全体を塗ってから乾燥させた後に、400番程度のサンドペーパーで研磨し、二度塗りを実施する。理想的にはこれを3度、4度と何回か繰り返すと着色が良くなって光沢の具合も変わってくるのだが、この後も3度塗りを行うとなると夜遅くになってしまう状況であり、次の週末まで放置しておくのもなんとなく嫌だったので、2度塗りで終了とした。そのため、板の厚みの部分に少し塗りむらが残ってしまった。

ミニコンポと液晶モニタを設置

 実際に設置してみた。液晶モニタの台座が少しはみ出してしまっているがまずまずの完成度合である。ミニコンポの本体もすっぽりと隠れてしまっているため、本体に傷がつくようなこともないし、CDトレイのオープンも全く問題がない。また、後ろ側にはケーブルホールも加工してあるため、スピーカーコードなどがきれいにまとまっている。なお、写真の中央部はT字型の可動式支えである。さすがに19インチモニタを設置するとこの支えに荷重がかかっているなーという感じがして、支えをスムーズに動かすことができなかったりするが、ラックの下に置く物に合わせて微妙に位置をずらしたりできるのでこれはこれで便利に使えている。

デスク上に設置。邪魔にならない程度で効果的

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