リカちゃんドールのクローゼット(2010年07月)

リカちゃんドールのクローゼット(2010年07月)

衣装もすべて手作りなので、クローゼットも手作りで!

 長女が今年の春ぐらいからリカちゃんドール(今は「人形」と言わないらしい)で遊ぶようになった。妻はリカちゃん用のおふとんセットを作ってあげたり、僕が二段ベッドを廃材で急ごしらえで作ったりして、それなりに遊ぶグッズがそろってきた。誕生日も近いことで、妻はディズニーのお姫様シリーズ(白雪姫、オーロラ姫、その他たくさん。僕はよくわかりません)の衣装をすべて手作りで作成し、誕生日のプレゼントとして準備している。これがすごく細かい作業で、「よくもまあ作るもんだな」と感心するばかりだ。しかも、長女には内緒になっているらしく、長女が見ていない時や夜中に作っているとのことだった。

 衣装は100均で購入した紙のボックスに入れて渡そうとしていたらしく、であれば、ちゃんとクローゼットらしく木で箱を作ってあげよう!ということになった。大急ぎで作れば7月末の誕生日に間に合いそうだ。

 ちなみに、本物のリカちゃんクローゼットはリカちゃんハウス ドレスルームとしてリカちゃんのハウス・ショップ・家具シリーズにラインナップされてる。今回、妻が作成しているドレスは数が多いらしく、これにはとても入らないようだ。リクエストがあったサイズは幅350*高さ300*奥行き180mmぐらいということで、早速ラフデザインにとりかかった。

【記事補足】
※ 以下、製作記になりますが、全般的に写真の写し方/写り方がよくありません。
※ 「ベランダ木工」をしながら写真を取っているため、撮影時の日当たり等により綺麗な写真になっていません。
※ 写真の背景に生活感が溢れています。。。

設計

 普段の作製手順でいくと、Microsoft Visioを利用して設計&板取まで行ってから作製にとりかかるのだが、今回は”子供の誕生日に間に合わせる”という条件と、構造も複雑ではないということもあり、デジタルでの設計に取り掛かる前のラフスケッチがそのまま設計完了となった。300mmというサイズは木材の規格品によく採用されている寸法なので、そんなに大げさな加工も必要なく完成までたどり着けそうだ。念のため、リクエスト仕様を簡単にまとめる。

  • 作成中の衣装の数とその衣装の丈を考慮すると、幅は350mm以上、高さは300mm程度必要
  • 奥行きは衣装(ドレス)の広がり具合を考えると、150mmぐらいほしい
  • さらに、箱の扉を開けたところに(扉の裏側部分)、カバンやその他の飾り物類を収納できるようなスペースがあるとうれしい
  • 衣装に合わせて、長さ70mmぐらいのハンガーも作って欲しい。スカート類が掛けられる構造にもしてほしい

 少々余裕があったほうがよさそうということで、幅を400mmに広げるとともに、ハンガーをかける部分はアルミパイプを使って軽さと丈夫さをあわせ持つようにした。

これがそのまま”設計書”として利用される。板取図面もないが、複雑な構造でもないため、この図面を元に材料も調達する。ちょっと手抜きです・・・。

材料を調達する

 設計が終了次第、すぐにホームセンターへ駆け込み、一気に材料をそろえた。木箱になるので余り重くならないように、9mm厚のホワイトラワン材+4.5mm厚のシナベニヤの組み合わせで作製することにした。ちなみにホワイトラワンは初めて利用する木材だったが、後から少し残念な点に出会うことなる。

木材、蝶番等ふくめすべて揃えていたつもりだったが・・・。
一番右の洋灯吊がハンガーのフック部分になる。合計14個準備していたのだが、とてもこれでは足りないことが後から判明した。それだけ、たくさんの衣装類を妻が準備していたということだ。

 この時点で買い忘れていたのが木箱を運ぶときの取手となるパーツだ。これがなかなか見つからない。近所のホームセンターを4店舗回ったのだが、折りたたみ式で収納時に場所を取らないタイプが見つからず、あったとしても、色が黒で形もちょっとリカちゃんには合わないよね、、、というものばかりで、またネットでも捜しきれなかった。4店目のホームセンターで妥協して引き出しの取手として利用するタイプのものを最終的には購入した。

扉、箱部分の作製

 最初に30mm幅のホワイトラワン材を利用する扉部分のカットから始めた。材料も非常に柔らかいため、カットがしやすい。今回は同じサイズのものが4つずつ必要となるため、4枚重ねでのカットとした。

いつものように同じサイズのものは出来る限りまとめてカットする。板厚が9mmと薄く、柔らかいため4枚重ねでのカットもラクラクだ。
両開きの扉となるため、同サイズものもを4つ準備する

 カット後の板はまず隠し釘で組み立てる。このとき、板割れを防ぐため、隠し釘の先端を鉄工用ヤスリで適当につぶしておく。隠し釘で固定したあと、6mm径のドリルビットを利用して深さ4,5mm程度の下穴を開け、16mmの木ネジで固定する。木材の長さが設計通りになっていれば、綺麗に角を揃えるだけで直角が出せていることになるが、念のため、サシガネで直角になっているかを確認しながら木ネジを打ち込んでいく。その後、丸棒を軽く打ち込んで表面を整える。箱の部分(奥行き150mm)も同様の方法でカット&組立を行う(サイズが倍になって数量が半分になるイメージ)。

板割れを防ぐために、隠し釘の先端を鉄工用ヤスリで削ってから利用する。おそらく削らなくても大丈夫だとは思うが、今回は材料が比較的小さいこともあり、念のために削った。
隠し釘と木ネジでパーツを組み立てる。サシガネを使って直角になっているかを確認しながら作業を進める。

 写真に残せていないが、扉の正面部分と箱の背面部分にあたる4.5mmのシナベニヤを先程組み立てた四角形の枠に合わせてカットを行い、木工用ボンドと隠し釘を使って固定する。シナベニヤ合板がわずかにはみ出してしまっている部分があれば、カンナで削ってラワン材との段差をなくす。その後、わずかに生じている窪みや隙間を木工用パテで埋めた後、カンナ掛けを行い、その後240番のサンドペーパーで磨き上げる。

板と板との継ぎ目や木ネジを打ち込んだ跡にできた僅かな窪みなどに木工用パテを塗っていく。パテが完全に乾いたら、カンナがけを行ない余分なパテを削り落とし、さらに240番のサンドペーパーで削って表面を平らにしていく。
扉と箱のそれぞれベースとなる部分が出来上がった。

塗装仕上げ

 蝶番を取り付ける前に、蝶番の厚み約2mm程度を考慮して、取り付け部分を削る。この加工を行わないと、扉を閉めた時に扉と箱がぴったりくっつかずに、蝶番の厚み分だけ隙間が生じてしまう。加工が終わってから、ペイントを行う。
 色は「ホワイト」にしたかったが、残っていた「ミストグレー」という、かなりホワイトに近いグレーの水性塗料でペイントした。塗装回数は以下のとおりである。

  • ミストグレーで全体を塗る(ペイント1回目)
  • 乾いた後に、ミストグレーで再び全体を塗る(ペイント2回目)
  • 乾いた後に、100番のサンドペーパーを全体にかける。塗装時のわずかなでこぼこをなくす。
  • さらにミストグレーで全体を塗る(ペイント3回目)
  • 乾いた後に水性ウレタンニスを塗る(水性ウレタンニス1回目)
  • 乾いた後に、100番のサンドペーパーを全体にかける
  • 最終仕上げとして、水性ウレタンニスを全体に塗る(水性ウレタンニス2回目)

 机の上など、手元に近い距離で使う小物ということもあり、見た目重視のためにやり過ぎかなと思うほど繰り返し塗装を行った。写真からは伝わりにくいが、ある程度、表面はツルツル、ピカピカの状態に仕上げることができた。

 最初の方で「後から残念な点に出会すことになる」と記載したが、実はホワイトラワン材は木目?によっては、毛羽立ち(細い木の繊維が立ってしまう)ができてしまい、サンドペーパーで何度削ってもこの毛羽立ちをなくすことが出来ないところが残ってしまった。塗料とニスである程度ごまかせるかと期待していたが、最後までなくすことができなかった。なので、本当にすべすべになっている部分と、少しガサつきがあるかなという部分ができてしまっている。子供が手をけがしないようには仕上げることが出来ているので利用上問題はないと思うが、もしこれがラワン材でなければ、さらなるスベスベ感が出せたのにと少々後悔している。

カラーボックスのような「真平ら」な表面仕上げは難しい。パテを埋めた跡も、電動サンダーで綿密に削らないと、表面は本当の意味でツルツルには出来なさそうだ。これだけ広い面積を手作業で整えるのも限界かもしれない。

組立

 蝶番とパッチン錠を使って「ケース=クローゼット」を組み立てる。ケース内部にはハンガーをかける部分のポールとして、4mm径のアルミパイプを内寸ギリギリの長さでカットを行い、両端を30mm丸棒(これも廃材を利用)に穴をあけた物を使って木工用ボンドで固定する。

外観
扉を開けたところ。扉は180度開く

 一番最後の作業になったが、取手を取り付ける。ここでも万全を期して、取手を取り付けた部分がたわんだり、板と取手の接合部分が弱くなったりすることがないように、ケースの内側にステンレス製のバーを挟んでネジ止めを行った。このステンレスも手に擦り傷を作ったりすることがないよう念のためサンドペーパーで角の部分を軽く研磨している。

本当はパタンとたためる取手が欲しかったのだが、、、。扉の上下で微妙な隙間が生じているのはご愛嬌。
このようにステンレス板を挟みこむことでかなり頑丈に取手を取り付けることができる

ハンガーの製作

 実は衣装ケースを作製する前にハンガーの作製を依頼されていた。5,6個ほどハンガーを試作し、試しに使ってもらった結果、これでいいんじゃないということで、ハンガーを20個近く作製した。正確に幾つ作製したのか思い出せないほど大量に作った気がする。

 簡単に早く作製するために、構造は簡単にした。丸棒を7cm程度にカットし、その中心部に洋灯吊を付けるだけだ。このとき考えないといけないのは、丸棒は8mm径なので洋灯吊のネジが切ってある部分をすべて挿し込んでしまうと、丸棒の下側から先端が飛び出してしまう。そこで、隠し釘を打ち込んで残ったゴムの部分(長さ5mmほど)をスペーサとして利用することで、先端部が飛び出すことを防ぐとともに、デザイン上もアクセントとなってなかなかいい感じになった。

 さらにスカートなどを下げるためのハンガーも作製してくださいということで、木製の小さな洗濯バサミのようなものが家に大量に残っていたので、それを少し大きめのクリップを加工して先程作製した丸棒ハンガーに取り付けた。中心部に隠し釘で余ったピンクのゴムを付けるとことで、挟む部分が左右のどちらかに偏るのを防ぐ構造にした。加工したクリップを丸棒に差し込むところは、クリップを90度ほど曲げた状態で挿し込んでいる。こうすることで、クリップ部分がズレ落ちることを防いでいる。

右側がベースとなるハンガー。ピンクの部分は隠し釘を使い終わったときに捨てることになるゴムを利用している。8mm径の丸棒を長さ7cmにカットして利用した。左側がスカートやパンツを下げられるハンガー。台形になっている部分は、少し大きめのクリップを加工して利用した。挟む部分は小さい洗濯バサミのようなもの。何かの文具の残り物かな?
衣装をつけるとこんな感じ。ちなみに、すべて妻の手作りで、このブルーのような衣装が他にもたくさんある。

製作費用は

 今回の製作費用を最後に。過去の製作時の残り板利用分、木ネジ・ニス・工具など共通的な費用(ストック品の利用分)は含んでいない。工賃は恒例の「プライスレス」だ。

材料用途数量価格(合計)購入方法コメント
ホワイトラワンケース部分4992ドイト30*910*9mm。単価248円。フロントの扉部分に利用
ホワイトラワンケース部分21,560ドイト150*910*9mm。単価780円。ケース本体部分に利用
シナカットベニヤケースの背面、フロント面1398ドイト900*300*4.5mm
アルミパイプ/td> ハンガーをかけるバーの部分1273ドイト4mm径*1000mm。40cm利用、残りが余りとなる。
蝶番扉の取り付け2700ドイト2個入りを2つ購入。合計4つ。単価350円
パッチン錠扉を固定させる部分1198ドイト実はもう少し大きい物も購入していたので、少し無駄が発生してしまった
洋灯吊ハンガー2360ドイト単価180円、2袋購入。1袋に7本入っていたがこれでも足りずに、残っていた別色のもので間に合わせた
丸棒木ネジとセットで利用163ドイト6mm径*910mm。木ネジを打ち込んだ跡の整形用
丸棒ハンガー172ドイト8mm径*910mm。
ハンドル木箱を持ち運び用の取手1851ユニディ近所のホームセンタをさんざん探しまわったが、理想のものがなくてここで妥協した
補助金具取手取り付け時の内側補強用1590ユニディステンレス板なので、意外と高い。
ワッシャー取手取り付け時の内側補強用230ユニディ家にあったかもしれないが、念のため購入して帰った。
ストックからの利用
(主なもの)
・隠し釘
・木ネジ
・木工用パテ
・木工用ボンド
・水性ウレタンニス
・丸棒
・30mm径の丸棒(アルミパイプ取り付けで利用)
・水性塗料(ミストグレー)
サンドペーパー(240/100)を追加で購入。
合計金額6,087

 おぉー、意外とコストがかかってしまっているではないか。これだと余裕で”リカちゃんハウスドレスルーム”が買えるではないか。ちなみに、メーカー希望小売価格3,150円(税込)なので実際には2,500円ぐらいで購入できる。でも、木の手作り感と、両親がそれぞれ頑張って作った世界に一つだけのプレゼントなんだと、「自分に」言い聞かせる、、、。。

衣装を収納してみる

 衣装ケースが完成したので、妻の手作り衣装を収納してみる。出来上がった衣装にサイズを合わせながら作製したため、いい感じでぴったりに仕上がっていると思う。ハンガーをかけるアルミパイプは両端に30mmの丸棒を使わなくても、直接壁に5mm程度の穴をあけてセットしても良かったかなと後から思った。また、扉の内側には、ハンドバッグなどの小物類を掛けられるよう、小さいプラスチック製のフックを取り付けている。

 ちなみに、写真にある衣装やバッグ類はすべて妻の手作り。白雪姫のドレスもあったりして(左から4つ目ぐらいのもの)、よくもまあ、こんなにも手の込んだ物を作ったものだと感心するばかりだ。もちろん、誕生日プレゼントとしてこの衣装ケースセットをもらった長女は大喜び。となると、次男には木でトレーラトラックとか、何か作ってあげないとバランスが取れないな。

リカちゃんドレスを収納してみる。すでにぎっしり。
その後、リカちゃんカタログや手紙などを保管できるように、左側の扉内側の高さ10cmぐらいの位置にアルミパイプを取り付けた。右下の空きスペースには子供用のミニチュアタンス(引き出し?)を収納しているようだ。

どんな衣装があるのか

 クローゼットの中にあるものから、手作りの衣装だけを出して並べてみた。ディズニーのプリセンスシリーズもあればその他よくわからないものもあるけど、これらはすべて妻の手づくり。もはやリカちゃんではないような、、、。

クローゼットの扉で左側にある小さなポシェットも黒以外のものは手作りらしい。よくもまあこんなに小さく手のこんだものを作ったもんだ!。
衣装たち

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