走る前からわかっていたけど・・・厳しい結果でした
2023年秋冬のマラソンシーズン到来。3月に東京マラソンを走って以来、約半年ぶりのマラソン大会となるつくばマラソンに出走してきた。夏場の走り込み不足は正直なもので、故小出監督の大会前90日プランを8月末から開始したものの計画通りに完了することができない。脚力、心肺能力どちらも練習メニューについてこれないのだ。タイムトライアルのタイムは改善しないし、少し早めのペース走では早々と息切れする、30km以上の距離走では脚が持たない等、こんな状況では11月のつくばでサブ3なんて絶望的だなと感じながら練習した。わかっていたんです、走り出す前から、、、。
夏場の走り込みがどれぐらいできていなかったか、簡単に整理した。
- 4月:230km 右足裏に痛みが発生し、長い距離を走ることができない。
- 5月:258km 雨の土曜日が多かったこともあり、休日にしかできない距離走ができなかった。右足裏の痛みも解消せず。
- 6月:182km 月初にコロナに感染、10日間ほど走れず。回復後も体力がなかなか戻らない。
- 7月:302km 暑さと右足裏の痛みで、ポイント練習をこなせず。週末は5kmタイムトライアルを実施と決めていたのに、暑さを理由に単なるジョグばかりの練習に。
- 8月:259km 暑さに耐えきれず、圧倒的な練習不足。長くても20km走れるかどうかのジョグ。
- 9月:266km 90日前プログラムが開始しているのに、特に月前半は仕事がめちゃくちゃ忙しく、走れない日が続く。
- 10月:344km 小出監督のプランに従うとこれぐらいの距離にはなるのだが、前述の通り練習の質に問題あり。
- 11月:223km 大会前日までの合計。さすがに調整時期なので距離は控えめ。
参考までに5kmタイムトライアルでのベストは10月時点で19分20秒であり、3月の東京マラソン前の練習時が18分40秒で走れていたことを考慮すると、明らかに走力が落ちている。タイムトライアルを行っているコースはウォーキングや犬の散歩している人々をよけながら走らないといけない結構気を遣うコースなので、違うところで走ればもう少しはタイムは良くなる可能性はあるのだが、それにしても遅い。
タイムトライアルのような速く走る練習での結果が伴わないことに加え、何と言っても20km以上、特に30km走を楽に消化できないのが痛い。20km付近から膝や股関節が痛くなり、ジョグ程度のペースでも30kmを走り切ることが非常につらかった。過去大会前の練習と比較しても質が悪く、大会が近づくにつれ、これだととてもサブ3なんて狙えないなと思うようになっていったのだ。
しかも減量にも失敗。90日前の8月末時点で体重は61.5kg(身長は172cm)。3か月後の大会時には最低でも58kg以下、理想としては57kgジャストぐらいまで落としたかったのだが、9月、10月と体重がなかなか減らない。昼食を軽めにし、2週間前からはお酒、コーヒー(砂糖入り!)の摂取量を控えめにし、1週間前からは禁酒・禁コーヒーで頻尿対策も行った。しかしながら、直前の1週間は空腹感に耐えられなくなり、中途半端なタイミングでお菓子やパンを食べたりしたこともあってリバウンドしてしまう。結局、減量しきれずに大会当日の朝は59.2kg。昨年のつくばマラソン時が59.3kgで反省したばかりだったことを考えると、全く成長していない。
練習の量の少なさ、質の悪さ、および減量失敗の3つの要因が重なりサブ3は狙えないと悟ったため、今回は今の走力でサブ3ペースで走ったらどこまで行けるのかを確認する大会として臨むことにした。
大会当日
いつものように前置きが長いが、ここからが大会当日のレポートとなる。
前日は21時に就寝。いつもは緊張気味でなかなか寝付けないのだが、直前の2,3日が睡眠不足だったこともあり今回は熟睡できたのは良かった。4時55分に起床し(刻んでいる!?)、5時5分に朝食を開始。メニューは、ごはん一杯、焼鮭、みそ汁、梅干し1個、ヨーグルト、オレンジジュースと毎回全く同じ内容。今回は、吹雪まんじゅうも追加。5時20分ごろには朝食が終了した。スタート時刻の3時間前ぐらいに朝食終了だといつもわき腹が痛くなるため、3.5時間から4時間ぐらい前には朝食を済ませておくのがちょうどよい。5時40分ごろに1回目のトイレ大を済ませる。
5時50分ごろに自宅を車で出発。2017年3月の古河マラソンを最後に家族が同行することはなくなり、一人で行って一人で帰ってくるパターンを確立している。6時30分ごろに守谷SAに到着し、ここで2回目のトイレ大(昨年と同じパターン)。少し待つことになったが、無事に2回目も完了。7時10分ごろに指定の駐車場へ到着。昨年のシャトルバス混雑の経験から7時には駐車場到着したかったのだが、初動が遅すぎるようだ。4時30分には起床しないと厳しそう。
すぐに研究学園駅前のシャトルバス乗り場まで歩いていきバス待ちの行列に並ぶのだが、TX利用のランナーもいるためすでに大行列状態。昨年よりは多少ましかなという程度。バス待ちの間にカステラを一片摂取。走る前に摂取した食べ物はこれが最後となった。普段はもう1つ2つカステラを食べるところなのだが、今回カステラほとんど食べなかった。バスは20-25分ぐらい待って7時40分ごろに乗車、今回は運よく座って移動することができた(昨年は座れず)。
7時55分ごろに会場着、トイレが大渋滞となることから荷物を預ける前にトイレへ直行する。いつもは荷物を先に預けて「走る準備完了」となってから最後のトイレに行くのだが、今回は順序を入れ替えた。トイレ待ちの時に、サブ3目指してランスマ倶楽部から挑戦するハリー杉山さんと撮影スタッフがすぐ前を通り過ぎていく。トイレはここでも大行列で、3回目のトイレ大が終了したのは8時30分過ぎでスタート時刻までギリギリ。すぐに荷物預け場となっているグラウンドへ入り、走るための準備が完了したのが8時40分ごろ。最後のトイレ小を済ませてからジョグでスタート地点へ向かう。荷物預け場からスタート地点までは500メートルぐらいあるため、歩いていく余裕はない。8時50分過ぎにスタート地点に到着。今回も危なかった。
昨年はスタート1,2分前にスタート地点に到着というかなり危ない状態だったため、早め早めに動いたつもりなのだが、起床時間をあと30分は早くする必要がありそうだ。来年に向けての課題が1つ明確になった。
スタート前に、ゲストランナーの松宮さん、三津家さん、ハリー杉山さんたちのあいさつが続き、最後に市長があいさつ。気温は6度で、好タイムが出る絶好のコンディションらしい。ただ、霧雨が待っているような状態で、温度以上に寒く感じる。
レースの模様
シューズは3月の東京マラソンと同じアシックスMETASPEED SKY+。今回が2レース目だ。気温6度のためアームウォーマー(アシックス)も装着。あとは毎レース同じだが、手袋(アシックス)とふくらはぎ用サポーター(CW-X)、帽子(アシックス)。アミノバイタル4個(いつもより1個多い)、スポーツようかん3個を携行してスタート。
下記文中のタイムはGPSウオッチの計測タイムだが、スタートから数kmで1kmラップ時の距離誤差が10m、20mと徐々に広がり始め、最終的には200mぐらいのずれになった。そのため参考程度の数字として活用する。
スタート - 5km
スタート1分前に最前列まで誘導され、9時ジャストにスタート。約30秒でスタート地点を通過(正確には号砲から29秒後に通過)。今回はどこまでサブ3ペースで走れるのかを試す大会にしてしまったのだが、もちろん、あわよくば・・・とは思ってスタートしている。人ごみを左右に縫いながら走ることがないように、冷静にかつ最短ルートを取れるように心がける。最初の1kmを4分19秒で入る。スタート直後は混雑するためこの程度のオーバーは許容範囲。周りは記録証を提出しているランナーだけあって、潜りや虚偽申告者がおらず、比較的同じようなペースになるため走りやすい。2km以降は4分10秒/km前後でのラップとなるが、時には4分05秒/kmペースになることもあり無理しないように自制する。5kmスプリットは20分48秒とまずます。
6 - 10km
7km過ぎあたりで1回目のアミノバイタル摂取。直後に給水(スポーツドリンク)。この区間のラップも4分10秒/km前後でペースは悪くないのだが、実際は心肺的にも少し苦しい状態になりつつあった。今日は早々とあきらめてゆっくりジョグでサブ4での完走目指そうかなという誘惑が芽生えてきたが、サブ3ペースで行けるところまで行こうと踏ん張る。10kmスプリットは41分31秒で1分ほどの貯金ができている。本気でサブ3目指しているなら、とてもよいスプリットタイムなのだが、、、。
11 - 15km
ペースは4分10秒/km前後で悪くないように見えるが、体力的には苦しさが増している。これはやばい、確実にこのペースではゴールまで行けないなと感じる。風が少し強くなっており集団から離れて単独走のようになってしまうと、かなり寒く感じるし若干向かい風気味になる。できるだけ集団から離れないように意識する。15kmスプリットは1時間2分22秒。ただ、GPSウオッチが100mぐらいはズレていたため、実際にはこのタイムほどの貯金はなくなっている。
16 - 20km
ペースは4分15秒/km前後に落ちる。「落ち着く」ではなく、「落ちる」で表現は正しい。体力、脚力に余裕があってペースを落としているのなら問題ないのだが、体力も脚もかなり限界に近付いていた。横浜鶴見RCというエンジ色のTシャツを着ているおじさんとずっと並走していたのだが、このおじさんについていけなくなる(私もおじさんだけど)。おそらくこのおじさんは4分10秒/kmぐらいを維持できていたんだと思う。風がさらに冷たく感じるようになり、アームウォーマーが霧雨で濡れたこともあって、余計に寒さを感じる。この区間で2回目のアミノバイタルを摂取。これが最後のエネルギー補給となった。今回は、アミノバイタル4つ、スポーツようかんを3つ携行したのだが、摂取したのはアミノバイタル2つのみ。スポーツようかんは最後まで摂取しなかった。後半のペースが落ち込んでいたためか、何かを食べたい感覚にならなかった。次回以降のマラソンではスポーツようかん無しでもよいかもしれない。20kmスプリットタイムは1時間23分23秒。
21 - 25km
ハーフ通過時の正確なスプリットタイムは記憶できていないのだが、まだサブ3ペースをキープできていた。でも、体はいっぱいいっぱい。練習の時にも発生していた股関節の痛みが出てしまう。同時に左ひざも痛くなってきており、膝をかばう着地になっていたためか変な連鎖反応?により右足裏が痛みだす。特に股関節の痛みは左側がひどく、脚を動かすたびに痛みが走る。サブ3ペース前後で走れていたのは24kmまでで、24kmを過ぎた時点でついに立ち止まって足を伸ばす、屈伸もしてしまう。これで、完全にサブ3をあきらめる。25kmスプリットタイムはまだサブ3ペースをキープしていたのだが、とてもサブ3ペースで最後まで走れないことは10km過ぎぐらいから覚悟していたのでそれが現実になった。
26 - 30km
ペースはガクンと落ちて4分30秒/kmぐらいでだましだまし走りながらゴールを目指すが、股関節と膝の痛みがさらに激しくなる。27km過ぎで折り返しランナーとすれ違うところがあるのだが、ここでハリー杉山さんとすれ違う。とてもゆっくり走っているようなフォームに見えたが実際には自分よりもかなり早いペースで走っており、力みのないいい走りしているなと素人ながらに思った。30kmスプリットタイムはサブ3ペースをオーバーする。
31 - 35km
股関節の激しい痛みは治まらない。ついに連続して走れなくなり、立ち止まって屈伸して再び走るというパターンが増える。昨年のように極端に7分、8分/kmのような徒歩ペースにならないようにだけ頑張る。タイムを確認するとこの後ラストまで6分/kmを確実に守れれば、3時間15分は切れそうなペースだったため、これを最低限の目標にして歩き過ぎないように徒歩時間を最小限にふんばる。35km手前の上り坂は歩かずに上ることができ、また直後が下り基調だったので助かった。股関節、ひざの痛みはほぼ最高潮といってもいいぐらい。
36 - 40km
少しだけ歩いて(約10秒ほど)その後ジョグを続けるという走り方が続く。35km過ぎから筑波大学構内までの通りを走っていて気づいたのだが、この区間の戻りはなだらかな下りになっていることに今更ながら気づいた。ということは行きはわずかながらの上りになるのだが、最初は体力的に余裕があるので気になっていなかったのだ。下り基調のおかげもあって、股関節、膝の痛みがありながらも5分台の前半で走ることができたのだと思う。それにしても2回目の折り返し地点が遠い。ゴールタイムは3時間15分ギリギリかも、、、。
41 - ゴール
スタート地点になっていた場所のなだらかな左カーブを過ぎてからの直線がとても長く感じる。徒歩無しでゴールするのは難しく少し歩いてしまったが、なんとか5分ちょい/kmのペースで走った。最後の直角左コーナーを回り陸上競技場へ。やっと見えたゴール。ネットタイムで3時間12分36秒。後半はCブロックのランナーにガンガン追い抜かれてしまったけど、このような股関節と膝の痛みでよく走り切ったと思う。
今年のつくばを走って実感したのは、意外と後半のアップダウンが苦しくなかった点だ。今までは後半、特に35km付近からのアップダウンがものすごくきついイメージを持っていた。もちろん、股関節、膝の痛みが激しかったため走ること自体は苦しかったのだが、35km手前の急な上り坂、40km過ぎの2回目の上り坂なども思ったよりは走れた。きちんと練習積んで体調を整えて走ることができれば、いい結果が出せる大会だと改めて認識した(今頃気づいたの?って言われそう)。今年は気温も上がらず風もそれほど強くない絶好のコンディションだっただけに、夏場からの半年間の準備不足が悔やまれる。
ゴール後の様子
動線は昨年と全く同じで、ゴール後にスポーツドリンクをいただき、その後計測チップの返却、参加記念のシューズバッグと醤油やお菓子をいただいて陸上競技場を後にする。いつもだと、ゴール直後のスポーツドリンクは一気飲み状態になって500mLでは全く足りないのだが、今回は一気飲みしなくてもよいぐらいの余裕があり、走っている時を含めてなぜこんなにエネルギー補給が不必要だったのかが謎だ。
仮設の更衣室では「地元特産品を選択したらうどんだった。俺もシューズバッグにしとけばよかった」なんて会話も聞こえてきて確かにそうだよなと。また、「***さんは、初サブ3達成したよ」とか「2時間**分だった」とか、威勢のいい会話も聞こえてきてうらやましい限り。来年は自分もこのような高揚感に浸りながら着替えを行いたいものだ。
着替え終わった後、毎年恒例!?のゴール前撮影を行ってからシャトルバスで研究学園駅へ戻る。
データで振り返るつくばマラソン2023
もはや分析するほどではないが、いつものようにまずはラップタイムから振り返る。
おまけ
マラソン前から決めていたのが、走り終わったら「かつ丼」を食べること。かつ丼=ハイカロリーな食べ物なため、この3か月ほどは全く食べていない。つくば市内の「かつや」を検索すると、少し遠回りになるが「かつや茨城つくば店」があったため、ここに立ち寄って昼食を取り家路に就く。
次回に向けて
いま、52歳と4か月。自身の計画は走り慣れた関東近郊のマラソン大会でサブ3を達成し、以降はちょっとした旅行を兼ねて地方開催のマラソン大会に参加したいという思いがある。サブ3達成しないことには、気軽に旅行気分でマラソン大会というわけにはいかないのだ。50歳代後半でサブ3達成している諸先輩方もいらっしゃるが並大抵の努力、過ごし方では達成できないし、残り時間(=体力的な余裕)がいよいよ少なくなっている。そのためにも質の高い練習、目的を明確にした練習が必要なのは言うまでもない。さらには暑さ・寒さを言い訳にしてはいけない。
今シーズンはつくばを含めて3回のレースを予定している。12月のbeyond2023と2024年3月の板橋Cityマラソンだ(東京マラソン2024は落選)。
次は12月29日に開催されるbeyond2023。これは通常のレースと違ってプライベートベストをアシストするために注力した大会となっており、5分ごと(時間によっては10分ごと)でペースメーカーが配置され淡々とそのペースに従って走り切るという、目的がはっきりしているマラソン大会だ。beyondの存在を知ったのが今年の東京マラソン後。とにかくサブ3だけは達成したいため、ぜひこの大会を走ってみたいと思ってエントリーした。2015年1月に3時間10分台に突入しサブ3に手が届きそうになってから早9年、いまだに目標が達成できていない今の自分にぴったりのマラソン大会だ。本当はつくばでサブ3達成できるとよかったのだが、夏場の走り込み不足によるあきらめモードとbeyondが本番になるかもねという気の緩みがあったかもしれない。
つくばマラソンからのインターバルが約1か月ほどで時間的な猶予がなく、距離走・ポイント練習が限られれている中でのチャレンジとなるが(ほとんどポイント練習はできない)、体重の減量だけは直前に焦らなくてもよいように計画的に実施して、この大会でしっかりサブ3を達成したい。
まだまだサブ3はあきらめていない!(昨年のつくばと同様の締め)