第42回つくばマラソン(2022年11月13日)出場レポート 3時間39分04秒

第42回つくばマラソン(2022年11月13日)出場レポート 3時間39分04秒

惨敗・・・3年半ぶりのマラソンで現在の実力を痛感

今回のマラソンは、なんと2019年3月の東京マラソン以来、約3年半ぶり。なぜそんなにブランクが開いてしまったのかというと、

  • 2020年以降、コロナ禍によりほぼ100%に近い状態で大会が開催されなくなった
  • 2020年の初夏あたりから原因不明のおしり痛(座ると、骨盤・大腿骨の接続部分あたりが痛む)に襲われて、ほとんど走れなくなった(月間走行距離0kmの月もあり)
  • 2020年末から2021年夏にかけて仕事が激務を極めるようになり(深夜勤務当たり前状態)、まとまった練習時間を確保できず、体調が安定せず定期的に走れなくなった

などが重なったためだ。

少し詳しく状況を説明すると、2020年東京マラソンへの出走を予定していたのだが、コロナ影響によりエリートのみの参加となって一般参加者は走ることができなかった。もし、2020年大会に出走できていれば、前年の「呪われた7秒」を取り戻すべくサブ3達成できたんじゃないかと、自分自身でも期待していたため中止は非常に痛かった。この権利が今も残っていて、2023年の東京マラソンに参加できることになっている(2022年と2023年どちらかを選択できるようになっていた)。

2点目は、2020年初夏あたりから大腿骨と腰をつないでいる部分あたりが痛くなり、ちょっとした時間でも継続して椅子に座ることが厳しい状態に陥ってしまった。いつもお世話になっている整形外科で診てもらったものの、これといって原因は特定できない。ケツに注射を打つとともに、「無理しないでください」とのことで、完治させるためには走ってはいけないと決心し、ほとんど走ることを一時的にやめてしまった。当時の記録を確認すると、月間走行距離は多い月で25kmで、0kmという月もあった。

そして、3点目。「ケツの痛み」完治のため思い切って走ることをやめていたこともあり、2020年秋ぐらいに状態は良くなってきたのだが、不幸なことに11月ぐらいから仕事は激務を極めるようになり、平日はほとんど走る時間が作れなくなってしまった。労基署の監査が入れば一発アウトぐらいの労働状況が続く。かろうじて土日に走る時間があるぐらいの状態がしばらく続くとともに、2021年には深夜勤務が必要な状態にもなって、日勤/夜勤の入り乱れ状態。このような生活ではジョギングさえもできない。本格的に走れる時間が確保できるようになったのは2021年の秋になってからだ。

仕事が落ち着き2021年の秋ごろから再びサブ3目指して以前のような練習を試みるものの、同じような内容の練習をこなすことができない。相当、体力・走力が落ち込んでしまっている。まるでジョギングを開始した10年ちょっと前の状態に戻ったようで、個人的にはかなりショックを受けた。まずは距離を稼ぐジョグから再開するとともに、これではとてもフルマラソンどころではないと思い、2021-2022シーズンは大会参加を見送った。先ほど記載した2020年に出走できなかった東京マラソンだが、その代替として2022年と2023年のどちらに出走するかを選択できる権利を持っていたのだが、2022年はフルを走れる状態(走力)ではなかったため、2023年の出走を選択した。

2022年秋のつくばマラソンをマラソン復活のターゲットとして、1年前の2021年秋からはひたすらジョグで距離をこなして脚力を回復させ(月間走行距離は270-320km程度)、2022年1月からは坂道ダッシュやビルドアップ(以前みたいには速く走れないけど)を取り入れて徐々に負荷をかける練習にシフトしていった。

そして2022年8月15日(つくばの90日前)から故・小出監督の著書である「30キロ過ぎで一番速く走るマラソン」のサブ3向け練習方法に従ってプログラムを消化していくのだが、これが全く対応できない。2019年の東京出走時もすべて完璧にこなすことはできなかったのだが、それなりの練習はできていた感じはあった。しかしながら今回は全くプログラムに追随することができず、5km走もかなり苦しい走りで20分をやっと切るぐらいだし、15kmや20kmなどのタイムトライアルにチャレンジしても苦しくて途中でペースを緩めてしまい、設定距離に応じたタイムトライアルにならない。結局、つくば前にどれぐらいの走力に戻っていたかというと、4分15秒/kmでなんとか10kmを走れるぐらいで、絶対にサブ3は無理、うまくいって3時間15分で完走できればよしとする、ぐらいの悲しい状態に落ち込んでしまっていた。300km/月走っていればサブ3みたいな都市伝説もあるかもしれないが、300km/月、走っていても全く走力は回復していなかったのだ。

本番は2023年の東京マラソンとはいえ、とても不安が残る状態でつくばマラソンを迎えてしまった。目標は3時間15分前後。今の私にとっては、4分30秒/kmペースで42km走り切るというのは、かなりハードルが高い・・・。

目標タイムに応じたブロックでのスタートを希望する場合、過去3年以内の記録証提出が義務付けられているが、コロナ禍影響のため3年以上マラソンを走っていない。そのため有効な記録証が無く、提出できていなかったのだが、Bブロックからのスタートとなった。
大会エントリー記念のTシャツ、ポーチなども同封されていた
今回はこのTシャツで出走する

大会当日

だいぶ前置きが長くなってしまったが大会当日の模様をまとめた。

前日21時過ぎには就寝したのだが、深い眠りに付けない。毎度のことではあるが。結局、あまり眠れた感じがしないまま朝を迎えてしまい、5時15分ごろに起床。体重は59.3㎏。あと1㎏ぐらいは絞り込みたかったところだが、6月半ばごろに65㎏を超えていたことを考えると、よくここまで落とすことができ、ギリギリ間に合ったといってもいいかもしれない。走り込み期にすでに体重が落とせていればベストだったのだが。

すぐに朝ごはん。朝食は、ごはん一杯、焼鮭、みそ汁、梅干し1個、ヨーグルト(ヨーグルトを食べると便が良くなる体質なので)。その後、身だしなみを(いちおう)整えて、6時に自宅を出発した。今回も一人で行って、一人で走って、一人で帰ってくる。

6時45分ごろに守谷サービスエリアにつき、トイレ休憩。ここで1回目の「大」。トイレも3人待ちぐらいの状態で少々時間を浪費。SAではつくばマラソンのランナーだろうなという人もちらほら見かけた。7時20分に大会関係者用の駐車場に到着。そこからは、シャトルバスを利用して会場まで30分程度かかるとの事前情報だったため、すぐに駐車場から徒歩でバス乗り場へ移動した。数人が同じルートを歩いているので、ついていけばOK。

個人的には計画的な時間で移動できていると思っていたのだが、シャトルバス乗り場に着いてびっくり。バスは駐車場利用者専用ではなく、TX研究学園駅で降車の方々と一緒に利用するものであり、私が駅前についた時にはすでに長い行列。7時30分ぐらいには駅前に着いていたのだが、バスに乗るまでに20分ぐらいはかかっていたと思う。しかも、バスの選択を間違ってしまい、該当車両に最後のほうから乗り込んでしまったため、着席できない。1本見送って次のバスに乗ればよかったと大後悔。10分ちょっとで会場到着とはいえ、立ちっぱなしのため体力を消耗してしまう。

バスの乗車時間は約12,3分ぐらいで、8時15分ごろに会場に到着。そこから少しだけ歩き、手荷物保管場所へ直行し、スタートできる状態に準備してトイレに並ぶ。本当は、8時にはトイレに並び始めたいところだったのだが、すでに8時20分を過ぎてしまっている。しかもトイレは10人ぐらいが並んでいる(どのトイレも同じ状況)。一人3,4分だとして順調に進んだとしても30分。これではスタートに間に合わないと焦りが募る。

ようやく8時52,3分ぐらいになってトイレの順番が回ってきて、すぐに用を済ませ(大を少し)、かなり早めのジョグで人ごみを縫いながらスタート地点へ向かう。スタート2分前ぐらい前になんとかスタート地点に潜り込むことができた。呼吸もどうにか落ち着きを取り戻せた。「1分前!」カウントダウンが始まり、9時に予定通りスタート。

気温は午前9時の時点で15度を超えるぐらいになっており、予想では21度ぐらいまで上がるとのこと。スタート時点でこの暑さなので、そもそも今日はタイムを狙えるようなコンディションではなかったかもしれない。

シャトルバス乗り場に到着する少し前。バスも「つくばマラソン」仕様になっている。
バス乗り場に到着するとびっくり。かなりの行列ができており、この位置が最後尾。バス乗り場はかなり先・・・。
ディズニーランドのアトラクション行列のようにうねうねしながら順番を待つことに。「時間大丈夫か」と少しずつ焦りだす。
ランナーのみ検温後、このタグをもらう。これを付けていないとスタートブロックに並ぶことはできない。厳密なチェックはなかったが・・・。
荷物預け場所。ゼッケンごとに区画が設定されている。夕方から雨の予報だが、本当に雨が降っていなくてよかった。
スタート前に自撮り。Tシャツ・ゼッケンはまだピカピカの状態。スタート地点ではマスク着用が必須かどうかがわからなかったのだが、マスク不要だった。

スタート - 5km

密集状態で走り出すため、みんなの路面を蹴るシューズの音がすごく響く。久しぶりの感覚。人ごみを縫うように走らないつもりでいたものの、自然とペースが上がってしまう。1kmのラップタイムは4分20秒。目標として設定した4分30秒よりかなり早い。次の1kmのラップも4分20秒前後が続き、想定外の速いペースで流してしまう。これがマラソンの恐ろしいところで最初のペースで42km走れてしまうんじゃないか、という感覚を持ってしまう。残念ながら、早くも4kmぐらい時点で体はいっぱいいっぱいな感じに陥っていた。この時は脚よりも心肺のほうがやられている感じで息が上がりつつあった。いつものマラソン大会だと25km時点ぐらいまでは余裕って感じであっという間に到達してそこから先が少しづつ苦しくなるのだが。5km時点でのラップは4分16秒/km。これはまずいと思い、このあたりから真剣に4分30秒/kmぐらいのペースへ落そうと試みる。

5 - 10km

5km過ぎに学園西大通りへ向けて下る坂道を通過する。この坂道を帰りに上ることを考えるとぞっとしてしまう。「少しペースを落とせ落とせ」と自分に言い聞かせてはいるものの、4分30秒/kmまでなかなか落ちない。ついていないことに、わき腹が痛みだす。以前もわき腹が痛むことがあって、その時はスタート3時間前の朝食が遅すぎたのだろうと思い、今回はさらに1時間近く早めに朝食を済ませたのに。わき腹の痛みは最初は左側だけだったのだが、次第に右側も痛みを感じるようになり指で押さえつけながら、だましだまし走る。さらに悲惨なことに腰が痛みだす。腹筋・背筋はあまり鍛えてこなかったツケが回ってきたか、、、。そして呼吸が苦しい。

10 - 15km

急激なアップダウンは無いのだが、すでに体力的には余裕がなくなっている。ペースは4分30秒/km以内で推移しているが、かなり無理してしまっている。15km過ぎから南下するほぼ直線道路に入ることは覚えていたのだが、そこに到達するまでが非常に長く感じてしまう。

15 - 20km

15km過ぎになってラップタイムが4分30秒/kmを超えるようになる。意図してこのペースに落ち着かせたのではなく、明らかに体力がなくなってきており徐々にペースが落ちていった。20km時点のラップは4分40秒/kmを超え、やる気の糸が切れ始める。

20 - 25km

いったんペースが落ちだすと決して回復することはなく5秒、10秒・・・とラップは加算されていく。ハーフ通過は1時間47分ぐらいで、このタイムで後半も走ることができれば3時間15分ぐらいでゴールとなり目標通りなのだが、すでに限界状態であり、絶対に不可能なタイムとなっていた。ついに、25km地点では4分59秒/km。GPSウオッチの距離測は実際のコースの距離よりも早めに1kmが到達してしまうため、実質5分/kmオーバー状態。完全にやる気がなくなってしまい、緩やかなアップダウンが脚に来るようになる。

25 - 30km

この区間にTX研究学園駅近くまで行って折り返すコースが含まれているのだが、その少し前で、ついに歩いてしまう。27km過ぎだ。完全に脚にきているのと、やけにのどが渇いていた。1kmのラップが5分を超えてしまい、そのうち6分も超えるようになってしまう。歩いているのか、ジョギングしているのかわからなくなってしまう。気温も高めで、日向は暑いぐらい。

30 - 40km

30kmを過ぎると安定して!? 6分/kmを超えるようになり、歩き200m+ジョグ800mのような感じで淡々と進んでいく。途中、脚の指先がものすごく痛くなったため、立ち止まって靴下を脱いで脚の状態を確認したりする。ほぼすべてのラップが6分/km以上かかっており、何をしているのやらの状態に・・・。35km手前で学園西大通りに別れを告げるあの急な坂道を上ることになるのだが、自分は歩いて上っているため、何の苦にもならない。逆に情けなくなってくる。37、8kmあたりから筑波大学の構内に戻ってくるのだが、だいぶ風が強くなっていた。また、大きな落ち葉が大量に道路上にある区間もあり、冬が近づいていることを感じながら走る(歩く?)。

40km - ゴール

41kmあたりに最後のちょっとした上り坂があり、この時点でタイムを見ると、ゴールは3時間40分を超えそうな状況。これだと初マラソンより遅いじゃないかと思い、意地でも3時間39分台でゴールせねばという低い目標ができてしまう。そのため、最後の1kmは歩くこともなく久しぶりの5分台のラップを刻んでなんとか3時間40分を切ってゴールすることができた。本当に長かったし、初の4時間越え・・・が頭をよぎるほど苦しいマラソンだった。

ゴール後の様子

ゴール後に一人1本、500mlのスポーツドリンクをいただけるのだが、あっという間に飲み干してしまう。グラウンドの端っこで少し休んで、重たい足を引きずりながら手荷物預け場所へ戻る。過去大会では、ゴール後にグラウンド内で記録証を印刷して受領できたのだが、今回から?各自ネットからダウンロード方式に変わっていた。ランナーズチップを返却した後、完走記念の醤油、手提げ袋をいただいてグラウンドから去ってゆく。グラウンドから手荷物預け場所/更衣室までの距離が2、300メートルぐらいはあるのだが、前回同様、ゴール地点付近の写真を残したかったため、着替え後にまたこのルートを戻った。本当はそのままバス乗り場に向かって帰りたかったのだが・・・。ちょうどFブロックあたりのスタート地点でマラソン大会の風景を撮影し、会場を後にした。

ゴール後の道のり。青丸地点で休憩したあと、青線のルートのように手荷物預所まで戻り更衣室で着替える。その後、赤線のルートのようにスタート地点のほうへ戻り、矢印先端部分あたり(Fブロック)で撮影。撮影後、緑線のルートのように移動してシャトルバス乗り場まで行く。バス乗り場でも行列ができているため、この図のようにUターンしないといけなかった。この歩きが長く感じ結構堪える。
完走した人たちは着替えを済ませて引き上げていく。13時過ぎの様子だが、まだ雨は降っていない。空模様がだんだん怪しくなってきている。
せっかくなので写真を残すためにスタート地点付近まで戻った。ちょうどFブロックのところ。
奥から手前側へランナーが続々と走ってくる。このなんでもない数百メートルの直線がとても長く感じる。
このコーナーを曲がって突き当りの建物の前を右に曲がるとゴールゲートが見える。
左側のアーチがゴール地点。右側のテントの前付近でランナーズチップを回収し、記念品(今回は醤油)をいただいて競技場を後にする。
この写真だとわかりづらいが、筑波大学構内のいろいろなところが紅葉していた。
帰りのバス乗り場に向かう途中で。まだ雨は降っていない。13時20分ごろ。
帰りのシャトルバスに乗るまでもだいぶ並んだ。この後、30分ぐらいたってから雨がぽつぽつと降ってきた。

データで振り返るつくばマラソン

今回のみっともないレースをGPSウォッチ(エプソンJ-350を利用)のデータで振り返る。

ランナーらしく走れていたのは20km前後まで。ラップが4分30秒/kmを超えるようになってくると、やる気の糸がプッツンと切れて、単なる完走だけを目指すようになってしまう。
同じデータを1kmラップ表示ではなく、累計距離表示したもの。27km過ぎからグラフがX軸に接したり近づいたりするところが急に表れてくる。これは、歩いてしまっているため、ある瞬間のペースが10分/km近くまでかかってしまっているためだ。グラフからもわかるように30km過ぎからはかなりの頻度で歩いている。一度歩いてしまうと、どうでもよくなってしまう。
もはや見たくもないデータ。前半、4分20秒/km前後で走ってしまっているが、今の自分にとってはオーバーペースだった。スタート後、数km地点ですでに心肺も苦しかったし、30km過ぎぐらいからは給水所で立ち止まって「確実に」カップ一杯の水分を取っていた。
これは恥ずかしい。とてもサブ3を目指している状況ではない・・・。

東京マラソン2023に向けて

2021年は体調不良や仕事の影響が重なり満足のいく練習ができていなかったが、今年に入ってからの練習状況を振り返ってみると、平均して280km以上/月の走行距離はこなせている(天候不順や業務多忙の月は200km台前半まで落ち込んでしまう)。しかしながら、8月中旬からスタートした「つくばマラソン90日前プラン」に沿って中身の濃い練習を目指したものの、全く消化することができなかった。いちおう、練習プログラムにはチャレンジする気はあって、そのつもりでポイント練習の日は練習をスタートしているのだが、計画通りに完了できない回の連続だった。300km練習/月=サブ3達成のような都市伝説??をずっと前に何かで見たことがあったが、今回の自分のケースは走行距離は全くあてにならないことを示してくれた。唯一の救いは以前のように膝が痛くならなかったことぐらいだ。

つくばが終わってさほど休む間もなく、12月初めには「東京マラソン90日前プラン」がスタートする。幸いにもつくば終了後、体重が増加することなく59kg台を維持出来ているため、早めに57kgぐらいまで絞りつつ、身軽な状態で心肺を追い込める質の高い練習ができるように準備していきたい。

また、久しぶりのマラソンを走ったことで、腹筋・背筋を同時に鍛え直さないといけないことを痛感できたのは良かった。走っている最中に「腰がいてぇー」状態になってしまい、体がさらにおっさん化していることを認識した。特に背筋を鍛える状態起こし(背中を反り上げるやつ)はとても苦手なのだが、継続は力なりでコツコツ続けて、少しでもパワーアップ or 回復した状態で2023年3月5日の東京マラソンを迎えたい。

50歳台へ突入しており、1年1年が勝負の年。まだまだサブ3はあきらめていない!

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