満足のいく既製品が見当たらず、脚を自作
ダイニングテーブルを購入するにあたり、”一生もの”との想いでちょっと奮発しテーブル天板には重厚なモンキーポッドを選択した。家具屋さんに行くまでは、モンキーポッドという樹種は知らなくて、ウォールナットの天板が欲しいと決めていた。ただ、お店でこの板を見たときに、板自体は焦げ茶色なのだが、両端がクリーム色をしており、”モンキーポッド”という独特!の名前に惹かれるとともに、印象的な板目から「これに決めた」っとなった。板厚は55mmあり、重量も相当ある。これにふさわしく、かつ気に入った脚を見つけられなかったため脚のみ作成することにした。
椅子は製作にも時間がかかりそうだし、ひじ掛けタイプが欲しかったため、テーブルにマッチしそうなものを2脚購入した。
設計
家具屋さんに行ったときに、テーブルと脚が最初からセット販売されているようなデザインの脚があれば、天板と一緒に購入していたと思うのだが、後付け感が強くて、「脚に天板を載せています」と言う感じにどうしても見えてしまうものばかりだった。
で、前述のとおり、自作となったわけだが、人間が座るときに足をテーブル下に出し入れする時にテーブルの”脚”に”足”をぶつけないようなスリム構造にしつつ、重量物の天板を乗せてもボキッと倒れたりしないように、少しでも幅広く、でもすっきり見える、というデザインを狙った。結果的に下記のような設計となった。
天板の両サイドがクリーム色という独特の色合いと調和させるために、脚は小/大/小の3本構成として、両端の小さい支柱をクリーム色に見えるように木材はホワイトアッシュを選択、センターをウォールナットとした。
なお、ベンチについては実家に帰省した時に父親が60mmのセンダンの一枚板を持っていて「使うなら持って行っていいぞ」とのことだったので、設計した通りの長さにカットしてもらい、持って帰ったもの。樹種が違うものの、いい感じに仕上がっている(詳細は後述)。
材料の調達
購入する木材は、テーブル用の脚の部材と、ベンチの幕板のみ。テーブル脚はホワイトアッシュとウォールナット、テーブル脚を連結する幕板はタモ集成材(目につかないところなので集成材にした)、ベンチの幕板はこれもホワイトアッシュとして、全部で三種類の樹種を購入した。長尺方向の長さ指定以外は、サイズをカスタマイズして購入したいため、こういう場合は毎回マルトクショップでのネット購入を利用している。ホワイトアッシュやウォールナットなどの樹種は近所のホームセンターでは販売していないという理由もある。購入金額は最後にまとめた。
脚部の底板と天板の加工
脚部の底板と言うのが正しいのかどうかはわからないが、角が残っていると人間の脚をぶつけやすくなるため、斜めになるように設計している。購入時にショップに「斜めカット」が可能か問い合わせしたところ、対応していないとのことだったため、自分で頑張ってカットするしかない。スライド丸鋸のような斜めカットが簡単にできる電動工具はもっていないため、鋸で手動でカットする。
ホゾ加工
脚の上下をつなぐテーブル脚の支柱は横揺れに対する強度を確保するため、ホゾ接合にした。今回はコーススレッドも使わずにボンドでの接合にしている。
テーブル脚の支柱の加工
脚部の上下の板の加工が終わったので、支柱となる板6本を加工する。センターは120mm幅、その両サイドが40mm幅の構成となる。
塗装
白色系の木材は、オスモのノーマルクリアーで、ウォールナットはオスモの”ウォルナット”の塗料を利用した。コストはそれなりにかかるものの、オスモカラーで失敗したことはないため、よほどケチケチしない限りは、オスモカラーを利用している。
脚部の組み立て
今回はビスを使わずに、ボンド(タイトボンドを愛用中)だけで結合する。はみ出したボンドは濡れ雑巾できれいにふき取るとともに、一晩ぐらいしっかりクランプで圧着すればよほど無謀な利用をしない限り、問題なく接着できる。
いよいよ組み立て
冒頭に完成後の写真を掲載しているが、少し遠めからダイニング(正確にはリビング・ダイニングだけど)に設置した様子を載せてみた。
ベンチの製作工程を少しだけ。
ベンチはシートを支える幕板部分と脚になる部分が相欠き接合になるように加工した。製作途中の写真を残していなかったため、少なめの説明になってしまった。
製作費用
塗料や接着剤などの消耗品的なものは除いて、木材の購入費用をまとめてみた。
材料 | 用途 | 数量 | 価格 (円) | 購入方法 | コメント |
---|---|---|---|---|---|
ウォールナット 無垢板 | 脚/支柱の中心部分 | 2 | 7,340 | マルトク ショップ | 40*120*600mm |
ホワイトアッシュ 無垢板 | 脚/支柱の両サイド部分 (白い部分) | 4 | 2,120 | マルトク ショップ | 40*40*600mm |
ウォールナット 無垢板 | 脚の底板部分 (床面側) | 2 | 7,140 | マルトク ショップ | 40*100*700mm |
ウォールナット 無垢板 | 脚の天板部分 (テーブル天板のすぐ下側) | 2 | 7,660 | マルトク ショップ | 40*100*750mm |
ウォールナット 無垢板 | テーブル幕板との連結用 | 2 | 1,040 | マルトク ショップ | 30*90*150mm |
タモ集成材(積層材) | 両脚の連結用幕板 | 1 | 1,750 | マルトク ショップ | 30*90*1350mm |
ホワイトアッシュ無垢板 | ベンチの幕板 (座面のすぐ下の板) | 1 | 4,400 | マルトク ショップ | 55*90*1450mm |
合計 | 31,450 |
ホワイトアッシュ、ウォールナットなど広葉樹材を多用しているため、それなりにコストがかかっている。やはり、ウォールナットは見た目も素晴らしく、高級感もあるだけに高い。でも、失敗することなく、追加で木材を再購入することもなく完成することができてよかった。天板と脚がセットで販売されている既製品のような感じに仕上げることができた。