水槽&飾り棚の製作(2018年12月)

水槽&飾り棚の製作(2018年12月)

設置場所に合わせて製作できるのがDIYのよいところ

我が家のリビングは、モノがあふれていなくて比較的すっきりしているほうではないかと思うのだが、少し小さめの台(ローテブルのようなもの)に金魚の水槽を設置して、その下に書籍を格納しているところが、少々ごちゃっとしていた。書籍、水槽、その他の小物を飾ったりできるように、壁面にくっつけるタイプの収納棚を作ることにした。

今回も少し硬めの集成材や無垢材を使いたいところだが、コストが高くなりがちなのと、通販を利用すると納期が少しかかってしまう。年内にサクッと完成させたいという思いもあった。ホームセンターのSPF材は節ありで少しゆがんだりしているが、比較的まっすぐなものを選定することで、節もいい感じに組み込んで、柔らかい雰囲気が出せるのではないかと考え、ザ・家具のような見た目ではない仕上がりを目指してみた。

設計

あまり凝った作りは必要無さそうなため、設置場所の寸法に合わせて棚の幅と高さを決定し、奥行は板のサイズを考慮して設定した。棚柱や棚板などの各パーツも利用する板の幅に合わせている。設置場所にコンセントやライトのスイッチがあるためこれらを避けて設置できるように棚板の位置決めを行った。一番下の棚板は可動式にしたかったのだが、金魚の水槽を設置する棚としての剛性を考えたときに、この棚板も固定式にしないと安定感が得られなさそうだったため、可動式の棚は上側の幅の狭い2段のみとした。

矢印の2段のみが可動式。その他はすべて固定。各パーツのサイズや棚自体の奥行など、既製品の木材のサイズを活用した全体の設計となっている。(画像クリックで拡大)

製作工程

少し手抜き気味の製作方法になっているが、完成までの道のりをご紹介。

同じサイズのパーツは同時に加工する。これは長さ190mmのパーツを3つ束ねてカットしたところ。
棚柱にニッケルダボを埋め込むための穴を加工する。組み立て後に棚板固定位置を追加することは不可能なため、少し多いかもぐらいの感じで加工しておいたほうが良い。
カット後のそれぞれのパーツを木工用ボンドで接着する。同じサイズのものを左右セットで製作するため、重ね合わせた状態でクランプ固定する。この方法により全く同じものを2つ製作することができる。手前側に見える穴は木ネジで固定後に、丸棒で表面を成形するために事前に加工しているもの。
木ネジで固定した後に、丸棒を埋め込む。その後、アサリのない鋸でカットして表面を整える。
上段側で最も下に位置する棚板。棚柱の奥行が60mmのため、60mm幅のSPF材を接合して奥行120mmの棚板を製作。短くなっている部分が棚柱と固定される。
水槽を置く棚板。この板の幅は285mmなのだが、普通に鋸でカットするとブレが生じてしまい、850mmの長さで一様にカットできない可能性が高い。ソーガイドをレール代わりのあて木に沿うように移動させながらカットすることで、ほぼ狙い通りのラインでカットができる。
壁側になる面に60*30mmの板を固定する。この板によって、水槽を設置する棚板がたわむのを軽減する。矢印部分にポンプの電源ケーブルを通すためのケーブルホールを加工する。壁にピタッとくっつけてもケーブルが邪魔にならないし、棚の外観からも目立たない。
一番下側の棚板。棚本体に固定できるように四隅をカットしている。本当は可動式にしたかったのだが、棚の剛性を考慮して固定式とした。
上側の棚板。可動式。半円状に加工した部分がダボと重なることで、棚板が前後にずれることを防止している(白矢印)。また、フォトフレーム等を立てかけてもずれないように溝を掘っている(青矢印)。
組み立て前にオスモのノーマルクリアで塗装。
組み立て後に所定の場所へ設置。ライトのスイッチやカーテンタッセルのフックとも干渉していない。
正面から見るとこんな感じ。飾り付けを行った後、スペースの余裕があったため青枠のところに棚板を一枚追加した。
金魚の水槽を設置した。万が一水がこぼれても下の段の書籍に直接水がかかるようなことはないように考えたつもりだが、床に直置きしている本は、薄いすのこを設置したほうが良いかもしれない。棚の上側も写真ではスカスカだが、今はきれいに飾り付けられており、青枠の部分に追加した棚板も違和感なく収まっている。

製作費用

不覚にもレシートをなくしてしまっているのだが、主な部材としては棚本体と棚板をそれぞれ構成しているSPF材のみであり、すべて合計しても3000円から4000円ぐらいの間で収まっていたような気がしている。ホームセンターで入手できる木材で製作したため、それほどコストはかからなかった。

設置場所に合わせて設計しているので邪魔な感じもしないし、使いずらいといったところもないため、手抜きの製作にしてはいいものが仕上がったのかなと思っている。ものによっては木の節が気になったりするものだが、今回の用途においては全く問題にならなかった。製作工数もさほどかからなかった割にはいいものができたかもね。

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