いい感じの本棚ができました!
長男の学習机シリーズを製作中であるが、第三弾として学習図鑑やその他書籍、ランドセルなどを一括して収納できる少し背の高い本棚を製作する。長女の時と同じものを製作しても楽しくないので、全く異なるデザインで製作する。
高さのある本棚になるため、なるべく圧迫感が出ないよう、またコストも抑えつつ強度も確保する必要があるということで、だいたい以下のような要件で設計を行った。
- 両サイドは一枚板ではなく、いくつかの板を組み合わせて軽い感じで仕上げる
- 棚板の一部は簡単に位置を変更できるようにする
- 本棚の下のほうには図鑑などの重たい書籍を収納、上のほうには比較的小さい書籍を収納して使い分ける
- 子供二人分のランドセルを置けるような棚板も設置する。またその棚板も成長に合わせて高さ調節ができるようにする
- 将来、子供が独り立ちして引っ越ししても利用できるように、可搬性も考慮して組み立て式とする
長女はすでに本棚を持っているので、これは長男が将来にわたって使う予定にするのだが、小学生のうちは二人分のランドセルラックとしても利用できるようにサイズを考慮した。
設計
具体的に何を収納するのかを想定しながら、収納物のサイズに合わせて設計を行う。そうすることで無駄な空間が発生したり、逆に物が物理的に入らないということがなるべく発生しないように、効率的な使い方ができそうだ。また、設計ミスが発生しないように、ありとあらゆるところに寸法やサイズを記入しておく。
材料の調達
コストを抑えるためにタモの集成材で製作する。今回もマルトクショップ様から購入した。このお店の良いところは、カット販売を行ってくれるところで、1mm単位で長さや幅をオーダーできることだ。ただ、mm単位で指定しても、こちらの希望どおりにドンピシャとはならずに、1mm、多い時には2mm程度のカットの誤差が発生してしまうことがある。初めて利用した時には本当に正確で感動したことを覚えているが、最近はズレが目立つなと感じている。なので、これらを許容できるような設計もコツが必要となる。誤差が発生するのであれば、同じ大きさのパーツは同じように誤差が発生するようにサイズ感を考慮して設計すると、完成後に案外うまくまとまってくれる。今回は、吸収できない大きな誤差が1か所あり、少し手を加えている。(後述)
組み立て時の工夫
先ほどの設計図では側板が少し変わった構造をしていた。一枚板ではなく、3つの板が小さい板で接合されている形になっている。これをどうやって製作するかというと、「木ネジで固定していますよ」というのが正面からはわからないようにするために、背面側から順に接合した。文章だとわかりづらいので、接合順序を下図に別途まとめた。
今回、自分でカットしたのは長い側板を接合する長さ100mmの板のみであり、後はすべてプレカット状態で購入しているため、カット作業は大幅に手抜きしている。
左右の側板の組み立て
フロント側の板から順に組み立てる。左右同じものを製作することになるため、必ず左右セットで同時に組み立てを進める。これにより少々誤差が生じても左右同じ誤差になるため、左右の高さが合わずに棚板が斜めになったりすることを回避できる。
棚板の加工(1)
大きな棚板でかつランドセルのような重量物をのせる棚板は、ダボで支えるのは少し無理がありそうなため、ジョイントコネクタで固定する設計としている。ジョイントコネクタと固定するための鬼目ナットを埋め込む下穴を加工する。
プレカット木材の誤差をカバーする
棚板1枚の幅、すなわち側板の内側サイズは600mmで設計し、棚板のプレカットも600mmでオーダーしている。すべての材料を同じように600mmとか601mmとかでカットしてくれれば全く問題ないのだが、一番下に位置する棚板とその直下の幕板の長さが2、3mm程度異なっており、このまま利用すると、側板と幕板の間に隙間が生じてしまう。そこで幕板を短めにカットし、幕板の両サイドに別の板を取り付けて長さ600mmになるように整形することで棚板とのずれを解消した。結果として、左右の茶色の板がデザイン上のアクセントとなってくれている。
棚板の加工(2)
手軽に設置場所を変更できる棚板はダボで支えるため、棚板がずれないようにダボが少し隠れるような加工を施す。
塗装
オスモカラーで塗装する。ノーマルクリアーを利用。
ニッケルダボを埋め込む
塗装後にニッケルダボを金づちで埋め込むのだが、これを埋め込むときに「カーン、カーン」と少々甲高い音が発生する。しかも、数量が100近くあるため、ちょっと近所迷惑かなと考え、音を気にしなくてもよい場所へ材料をもっていってそこで作業する。その作業場が高速道路下のちょっとした広場だ。
実はここは住宅もなくて音を出しても全く迷惑になりそうになく、週末ともなるとドラムセットを持ち込んで練習している人がいたり、和太鼓をたたている人がいたり、トランペットを吹いている人がいたりと、楽器練習等の穴場!?にもなっている。
いよいよ最終組み立て、完成!
加工、塗装などがすべて終わったため、最後の組み立て工程に移る。下側の棚板から順にジョイントコネクタで固定する。
実は設計段階ではランドセルを設置する棚板の直下に引き出しが取り付けられることになっていた。引き出し取り付け用の加工まで終了しているため、引き出しさえ製作すれば取り付けOKなのだが、「このままでいいよ~」という子供たちの声と、なぜかこの段階で満足してしまったたこともあり、この状態でいちおう完成となった。
いくらかかったのか。費用のまとめ
今回の製作費用をまとめた。木ネジや丸棒、ジョイントコネクター、塗料などの消耗品的なものは含めていない。下記は、木材、ニッケルダボの価格のみを記載した。
材料 | 用途 | 数量 | 価格(合計) | 購入方法 | コメント |
---|---|---|---|---|---|
タモ集成材 | ほぼタモ集成材を利用。一部、発注可能サイズの制限により無垢材を利用 | 一式 | 25,660 | マルトクショップ | 送料込み(25,000円以上は無料) |
棚ダボねじタイプメン | 棚板用 | 100 | 1,400 | ムラコシオンラインショップ | 単価14円。100個すべて利用したわけではないが |
棚ダボねじタイプB | 棚板用 | 20 | 640 | ムラコシオンラインショップ | 単価32円。20個すべて利用ではない |
– | – | 合計 | 約28,000 |
約30,000円弱ということで、集成材を利用したもののある程度高級感のある本棚に仕上がったのではないかと思う。
長男の学習机シリーズの残りは、袖机のみ。早く作ってあげないと。