残念。少しサイズが大きすぎた&使いづらい結果に・・・
2018年4月に秘密(じゃない)基地となるロフトの柵&組み込み型のデスクが完成したが、このスペースで使う椅子がなかなか決まらない。とても狭いスペースではあるものの、リクライニングさせて半分寝そべった状態でビデオを見たりしたいなと思っていた。だが、リクライニング機能付きのオフィスチェアはあの場所の雰囲気にマッチしない。逆にリクライニングできる木製のおしゃれな椅子(ガーデンチェアなどで検索するとヒットする)は、デスクワーク用の高さになっていないためそもそもの目的を達成できない。そのため、いつものように椅子も「自作」の道を選ぶことになるのだが、すぐに完成というわけにはならないので、しばらくはあの「旧作業台」を椅子代わりに過ごすこととなった。
リクライニング機構がなかなか決まらない
単なる木製の椅子であればそれほど悩まなくてすぐに設計して作れそうなのだが、自作の木製椅子でリクライニング機構を実現するというのが非常に難しい。専用の金具は販売されていなさそうだし、背もたれの角度調節機能をどうやって実現できそうか、設計は混迷を極めた(大げさ・・・)。いちいち立ち上がって後ろに回らなくとも、座った状態でリクライニング角度を変更できるようにしたく、これがさらに設計を難しくしたとも思う。
ロフトの柵が完成に近づいた2018年の1月には椅子の設計を始めていたため、設計が確定するまでに約2年ほどかかり、設計完了となったのは2020年4月になってから。言い訳になるが、まとまって椅子の設計・製作に没頭する時間が取れない時期もあって、ずるずると2年近くが経ってしまっていた、というのが実情だ。
製作工程
木材をカットする前後の画像が残せていなくて今回も「いきなり感」満載なのだが、加工の工程がわかるように説明したい。
製作工程 -主に面取り加工-
部品としての形は出来上がったため、面取り加工、表面研磨などの仕上げを行う。面取りはルータ、トリマーを利用し、研磨は250番のサンドペーパーで仕上げた。ペーパーをかけるときには埃が舞い上がらないよう、サイクロン集塵機を稼働させながら研磨する。やはり、サイクロン集塵機があるのとないのでは大違い。サイクロン集塵機はこちらを参考に。
いよいよ組み立てへ
塗装工程が写真に残せていないのだが、いつものようにオスモカラーのノーマルクリアで仕上げている。それでは、組み立て工程へ。なお、今回は木ネジは利用しておらず、すべて木工用ボンド(タイトボンド)での接着としている。
利用シーン
もともとの目的は、冒頭に掲載したロフトスペースで利用するために作成したのだが、実際に組み上がってみると非常に大きく、吹き抜けの内窓経由であってもとてもロフトへ持っていけない。仮に背もたれ、ひじ掛け部分を分解してロフトスペースへ搬入しようとしても、脚部は分解できないため、やはり持ち込みが厳しい。
そのため、ロフトでの利用はあきらめ、テレワーク時のチェアとして利用することにした。寝室の隅っこに奥行の狭いデスクを急造し(かなり手抜きだが)、ワーキングコーナーを設けた。長時間座ってみると、座り心地が良くなくて、少し厚めで硬めのクッションを敷いて、さらに背もたれにも薄手のクッションを立てかけることで何とか実用に耐えるという感じだ。
木製の椅子でいい雰囲気は醸し出していると思うのだが、軽量化のために座面をくりぬいたことが逆にマイナスに響いてしまった。くりぬいた部分が座り心地を悪くしているのだ。また、せっかくのひじ掛けが通常利用時に有効に機能しておらず、高さ調整機能を盛り込んでいないのが設計ミスといえるかもしれない。
製作費用は
ジョイントコネクタや塗料、接着剤などは含んでいない。底面に100均で購入したフェルトを貼っているがこのようなこまごましたものも含まれていない。
材料 | 用途 | 数量 | 価格(合計) | 購入方法 | コメント |
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ホワイトアッシュ | 椅子本体 | 一式 | 19,900 | マルトクショップ(通販) | 送料1,650円を含む |
キャスター | - | 4 | 2,130 | モノタロウ(通販) | ハイロジック 自在バネ圧キャスター 直径30mm 送料500円を含む |
SPF 1*4 | 座面 | 1 | 200 | 近所のホームセンター | 確かこれぐらいだったはず。198円? |
タモ | 椅子本体(連結用) | 1 | 1,000 | もくもく(木材専門店) | 30mm、20mmの丸棒を利用しているが、おおよその価格を記載。 |
合計 | 23,230 |
無垢材で製作するとこれぐらいのコストがかかってしまう。構造をシンプルにしていくとコストも抑えられそうだが、今回は少し込み入った構造となったため仕方がない。安いSPF材を利用すればこの4分の1ぐらいで製作できると思うが、SPF材は柔らかいため木の幅、厚みなどをもっと考慮した設計が必要となる。また、高級感ではハードウッドの無垢材に劣ってしまう。
また、これを言ってしまうとどうしようもないのだが、こだわりがなければ「購入したほうが安い!」と思う。最終目的である「ロフトの椅子」はもう一度設計からやり直しして、きちんと狭小スペースへ搬入可能であり、機能性も考慮した椅子を考え直したいと思う。
それにしても座り心地がよくない。テレワーク時にはこの椅子を使うことになるのだが、もしかしたら、どこかのタイミングでチェンジしてしまうかも・・・。