「ブックスタンドがほしい」
学習机、多機能ラック、ワゴンユニット(今後製作予定)の3点ははじめから製作する予定だったが、ブックスタンドは学習机シリーズのプランに入っていなかった。学習机の上がごちゃごちゃしてしまうし、すぐそばにラックがあればブックスタンドのようなものは必要ないだろうと考えていた。
学習机が完成してから子供が使っているうちに、机上にいろんなモノが並び始めるようになる。「机の上にも棚がほしい~」という声がいろんなところから(実際にはうちの女性陣二人からなのだが)聞こえるようになり、当初のプランにはなかったブックスダンドを製作することとなった。
基本構想
机の上はシンプルな構成にしたいという自分の勝手な思いもあり、なるべく強く主張?することのないブックスタンドを考えた。
- 机の上がごちゃごちゃしないように、ブックスタンド全体があまり高くなり過ぎない数値を探る。
- 引出しを付けてあげる。引出しの位置が上になりすぎると、身長が低いときに出し入れが大変になるので、適度な位置に付ける。
- 棚板の奥行きがありすぎると、机上が暗くなったり狭く感じるようになるため、棚板の機能とのバランスを考慮する。
- 棚板と机上との間が狭すぎると、机の上自体が有効に使えなくなるため、実際に机上に設置されるものを考えた棚板の高さにする。
- 机と同様、組み立て式にする
こんなことを考えながら、高さや奥行きなどの最適な数値を詳細設計を行いながら探っていく。
詳細設計
いきなり完成後の写真となるが、この図中のコメントにあるようなことを考えながら詳細設計図としてまとめている。
机上にはデスクライトが設置されているため、このライトのアームと干渉しないようにしたり、ペン立てが綺麗に収納できるように学習机上でメジャーを伸ばしつつ、頭の中で完成後の様子を想像しながら設計する。簡単な構造なのに数値を決めるまでに意外と時間がかかってしまった。(詳細設計図はクリックで拡大表示されます)
材料を調達する
今回も木材はマルトクショップのネット通販で購入した。机の上に設置するブックスタンドなので、常に目にはいるものになる。そのため、少しは高級感がほしい、というより安っぽく見えないようにするために、引出しの部材以外はすべてタモの無垢板を利用した。
側板の加工
ブックスタンドの構造自体は簡単なのだが、側板は縦方向のカットが多いため意外と苦戦した。
いきなり目的の形状にカットできるような工具を持ち合わせていないため、はじめにボール盤を使って穴が連続するようなやり方である程度の形まで加工する。
仮組みする
側板、向板、棚板の加工が終了したら仮組みしてみて、寸法が間違っていないか確認する。
引出しの加工
引出しは多機能ラックの時と同じように吊り桟式にした。
ちょっとお遊び
女の子が欲しがるような可愛らしい学習机に少しでも近づけるために、ちょっとお遊びで”あのマーク”を取り入れることにした。実はあのマーク、よく見ると耳の部分は真円ではなく微妙な楕円になっている。糸鋸があればそれなりに加工できそうなのだが糸鋸を持っていないため、所有している18mmと30mmのフォスナービットを使って試しに廃材にボール盤で穴を開けてみる。何も言わずに子供に見せたら「ミッキーじゃない!」って喜んでいたので、同じ寸法でブックスタンドにも加工した。なんて単純!
塗装
今回もオスモカラーのノーマルクリアーを利用する。塗り方や仕上げの方法は学習机や多機能ラックと同様だ。
引出しを完成させる
塗装が終わったところで引出しを組み立てる。
鬼目ナットをねじ込み、組み立てる
鬼目ナットはすべてM6/25mmを利用した。
側板と棚板に鬼目ナットをねじ込む。
完成!
完成後の様子。
実際の利用状況
学習机に設置してみた。当たり前だけど、同じタモ材を使っているだけあって見事な一体感が得られている。机を壁面に接するように設置することが多くなるため、今の時点では学習机との連結は行わずに単純に机上に設置しているだけにしている。もし学習机と固定が必要そうになれば、学習机側板の高さ調節穴を利用して固定する方法を考える予定だ。
ちょっと片付いていない感じがするけど(汗)、実際の利用状況の様子。もちろん、ちゃんと実物を測定して設計しているだけあって、きちんとペン立てもブックスタンドの下に収まっている。右側の棚板には教科書を収納できるようにしているが、今は多機能ラックにすべて収納していることもあって、幼稚園の時の記念の写真を飾っているようだ。
製作費用は
今回の製作費用のまとめ。木ネジ・丸棒などストックから利用したものや塗料・サンドペーパーなど追加で購入した消耗品・工具などは含まない。
材料 | 用途 | 数量 | 価格(合計) | 購入方法 | コメント |
---|---|---|---|---|---|
すべてタモ無垢板 | 引出し以外の部分すべて | 一式 | 10,840 | マルトクショップ | 送料(1,050円)込み |
ラジアタパイン集成材 | 引出し | 1 | 1,080 | ドイト | 全てを引出しに利用したわけではないが。集成材の価格そのまま掲載 |
MDFボード | 引き出しの底板 | 1 | 378 | ドイト | 厚さ4mm |
サティーネ端材 | 吊り桟用 | 2 | 260 | もくもく | 単価130円。サイズは300*23*5mmぐらい |
鬼目ナットD-M6×L25 | 可動式棚板用 | 15 | 405 | ムラコシオンラインショップ | 単価27円 |
ジョイントコネクター JCB-A-M6×L50 (六角レンチ,ニッケル) | ブックスタンド組み立て用 | 15 | 690 | ムラコシオンラインショップ | 単価46円 |
合計 | 13,653 |
引出し以外はすべてタモ無垢材を利用しているが、引き出し付きブックスタンド一式が14,000円以内で購入できると考えるとそれなりのコストパフォーマンスが得られているのではと自己満足。子供も母親も喜んでいたよ。